与世山澄子(小浜島出身)のライブが久しぶりに八重山で開催される。6月8日 、ライヴハウス「シティジャック」にて、午後8時開演だ。今回はジャズを体現した彼女とピアノの香村英史によるデュオでお届けする。
与世山は沖縄の米軍統治時代、基地内のクラブなどで、フルオーケストラをバックに歌い続けた。特に、当時県内トップバンド「デューク・ドーシィー」の専属歌手になってからは、基地内のアメリカ人を歌声で虜にし、最も注目の歌手として名をはせた。
彼女は、今も那覇のジャズバー「インタリュード」を中心に連日、県内外ファンを魅了している。そして歌手としての華やかなキャリアを重ねつつもなお、1曲1曲自らの解釈を加えながら歌を完成させていく。それゆえ「進化するボーカル」と評されている。
ブルージーななかにも、どこか穏やかさを湛えた声には、すべてを歌にしてしまおうとする説得力がある。だからこそ、彼女の歌は聴く者に切実に伝わるのであろう。8日は私たちに幸福な時間をもたらしてくれるものと思う。