腹立つ4か月である。県立図書館八重山分館は廃止されるし、首里の32軍壕の説明版の慰安婦記述は削除される。北朝鮮のミサイル問題、それにかこつけた自衛隊のPAC3配備。
なんとまあ愚劣で、卑劣なことが公然と行われる。
沖縄県議会文教厚生委員会で沖縄県立図書館長は八重山分館が廃止される理由を、「あるものが無くなるので反対している」と述べ、議員の抗議によって撤回したという。
この程度の認識しかない者が県立図書館館長というから呆れる。図書館職員や公文書館の職員が冷遇されるのは当然といえる。
県内には18の図書館未設置町村があり、それとの平等性のため八重山分館を廃止するというのである。八重山分館があるから平等性が出来ないとはお門違いもはなはだしい。
八重山分館は沖縄県がつくったものではない。八重山の人がつくり、守って来たのだ。
まるで、八重山分館が格差を助長しているという沖縄県教育委員会の認識は八重山を馬鹿にしているのである。八重山の新聞はこの県議会の文教厚生委員会での議論を報じていない。なんのために支局があるのだろうか。
県議会の議会中継はインターネットで見る事が出来る。だが、委員会での模様は中継されないので一般のひとたちにとっては蚊帳の外である。
郷友会の話題もいいだろうが、支局は八重山の重要な施策についてはきちんと取材し報道すべきである。
最近の八重山の新聞報道には首を傾げるものが多すぎる。
突っ込みも足りず、企画性もほとんどない。記者たちの執念を感じさせるような記事もあまりない。
八重山の新聞も県紙のように「新聞批評欄」も設ける時期ではないかと思う。
北朝鮮の衛星打ち上げミサイルは自爆して終わった。大山鳴動とはこのことか、それにしても日本政府の対応のお粗末なこと。
北朝鮮のミサイル爆破を嗤う前に、民主党政権の末路を象徴するようなものである。
ミサイルの破片を撃ち落とすために石垣島を始め南西諸島に配備されたPAC3について、元陸上自衛隊の教官は役にたたないと断言している。あたりまえの事である。西部劇のスター、ゲーリークーパー(古いか?)の早撃ちじゃああるまいし漫画でしかない。
渡辺防衛副大臣は「命中率は8割超」などと述べているが、そのようなことはあり得ない。(八重山毎日新聞4月8日)
防衛省がこの機会をとらえ自衛隊の先島配備の演習を兼ねたのはいうまでもない。
防衛大綱の島嶼防衛、自衛隊配備を先取した展開訓練であることは間違いない。
これについては元内閣官房副長官補の柳沢協二(防衛省出身)も「PAC3配備意味なく、先島進出の地ならし」(沖縄タイムス4月9日)と述べている。
そんなどさくさにまぎれて、渡邊防衛副大臣は与那国町長に自衛隊の与那国配備を要請したりもしている。
石垣港の対岸にある新港地区に有刺鉄線を張り巡らし、実弾を装てんした自衛隊員が警備するというものものしさである。こんな馬鹿げた警備等嗤うべきである。
役所には迷彩色の制服で自衛隊が出入りした。役所の情報収集もしているのは当然であろう。
Jアラートで攻撃対象地域沖縄などと記載し、あとで撤回したのも計算済みのことであるはずだ。
島中に危機感を煽り小さな子供たちにも北朝鮮悪、自衛隊正義という意識を植え付けた。これは今年から使用される育鵬社教科書との関係からするとたいへん危険と言える。
北朝鮮にミサイルを開発するなというならば、それを保持している米中露英仏をはじめとする国も開発や発射すべきではない。核兵器も同じである。そんな三ッ児の論理が通用しない世界が忌まわしい。