優しさに支えられて

石垣島で子育て

 9月より市街地の外れにアパートを借り、新生活をスタートさせました。夕方は子どもたちに部屋を開放し娘の友達の集まり場となっています。部屋での遊びが飽きると、皆で何やらものすごく楽しそうな思いつきをして外へ出かけていきます。そんな普通の毎日をやっと過ごすことができました。
 私は春に、自分の家の水道水が放射能に汚染されたことを知り、関東から石垣島へ娘2人を連れてやってきました。夫も両親も親戚も、友人も知人もいない土地での突然の疎開生活。下の娘はまだ2歳で手がかかり不安を言い出したらきりがありません。開き直り「飛行機のるよ! 旅にでるよ!楽しんじゃうよ~」と娘たちに伝え、水着と浮き輪と着替えと貯金を持ってトランク1つでやってきました。
 インターネットで見つけたゲストハウスに4ヶ月間滞在しました。共同生活は想像していたよりもずっと楽しいものとなり、同じ年頃の子どものいるスタッフの方をはじめ、お仕事や観光にいらした皆さんに娘たちはかわいがってもらいました。私の作った夕飯を囲んでワイワイと過ごした時間は大切な思い出となっています。
 そんな中、『被災者・避難者ネットワーク石垣島 ちむぐくる』の存在を新聞で知り、私と同じように関東から避難して来たママと子どもたちがたくさんいることを知りました。交流会やイベントなどを通じ仲良くさせてもらっています。先日は、支援者の方が「秋の遠足」への資金をプレゼントしてくださいました。嬉しいことに避難者が主体となって進める運びとなり、私たちは大型バスで石垣島を観光する計画をたてました。季節の変わり目に幼い子とお母さんたちが疲れてしまわないよう配慮をし、底地ビーチとやいま村に決めました。
 当日は、なんとか降らずの曇り空。約60名の参加を得て、ちむぐくるのスタッフの方やサポーターの皆さんも子連れで参加してくださいました。ビーチではヤドカリを捕まえ、投げ網で獲った魚に子どもたちは目を輝かせていました。やいま村では、1~2歳の子には太鼓が人気、リスザルに怯える姿がとてもかわいく印象的でした。
「もうしばらく、石垣島で子育てしよう」と決心できたのは、ちむぐくるを始め、周囲の皆さんの優しさに他なりません。そして、子どもたちの笑顔にウソがないこと。娘たちは都心の生活より、ずっとのびのびとしています。主人に言わせると私が一番のびのびし、パワーアップしているそうですが。
 この場をお借りしてお礼を言わせてください。みなさん、本当にありがとう!

福澤 明美

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