西表島祖納上村道路補修

西表島祖納上村道路補修
西表島祖納上村道路補修

地区民積年の思いが実現

 祖納地区住民一三九人(現人口)が喜びに沸いている。九月二七日、積年の課題であった通称上村の農道補修が完了し、祖納公民館でこの程、「ありがとう沖縄土木の皆さんへ」の感謝会が催された。
 石垣在の土木建設業者の沖縄土木(当山喜一郎社長)が、西表島祖納漁港の浚渫工事を機に奉仕作業で農道整備をしてくれた。一週間の作業でのべ六~七人の作業員を投入し東山土建(仲宗根正二社長)の作業員にも応援いただき完成。
 でこぼこ農道がアスファルト並の道路に蘇り、まぶしく光り輝いていた。「沖縄土木の皆さんありがとう」の感謝会を前に、公民館前の庭祭で記念撮影。直ちにビーチコーラルですっかり整備された上村周回農道を消防車を先導に車両パレード。お年寄りから子ども達まで同乗し、完成の喜びを満喫した。
 途中災害避難小屋前でも記念撮影。パレード終了後は、公民館軒下でささやかな宴席を設け、道路補修に関わった沖縄土木と東山土建の作業員に謝意を表した。
 那根操館長は、「なかなか行政にお願いしても実現ができなかった農道の補修。この度の沖縄土木さんのご奉仕で高速道路並の見事な道路ができ、感謝感激です。皆様のご恩は決して忘れることはありません。祖納地区の歴史に
立派な足跡を残していただきました」とお礼を述べた。現場監督の前底伸希さんは「西表祖納漁港の工事で地域の皆さんに大変お世話になった恩返しのつもりで、総長約九〇〇メートルの旧道を補修すろことができました。敷き詰めたビーチコーラルは二トントラック二四〇台分」と報告すると、参席した地区民からねぎらいの大きな拍手を受けていた。
 祖納集落上村の地は、慶来慶田城用緒西表首里大屋子の屋敷跡もあり、風向明媚な高台。日本海に沈む夕陽が外離島を背景に真っ赤に空を焦がす絶景を遠望できる場所。「夕陽が牧場」と名付けて農業を営んでいる御仁もいる。

加勢本 曙

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