アンパル保全と賢明な利用を進める連絡協議会があります

 次の文章は私たちが保全協議会の結成を呼びかけた時のものです。この呼びかけに応えて下記の諸団体、事業者によって保全協議会は発足しました。現在会長は当会の副会長である村田栄正が務めています。清掃活動を手始めに市民、事業者と行政が協働して保全事業を進めています。

なぜ保全協議会が必要か。
1 アンパルはラムサール条約に登録された重要湿地ですが保全のために必要な措置は施されていません。現状では先祖から受け継いできた「生物多様性の宝庫」、「いのちのゆりかご」を守ることは不可能です。

2 ラムサール条約登録湿地として継続されるためには近隣住民、行政による保全措置が実施されていることが必要条件です。

3 国立公園に編入されていることにより開発に一定の制限が課せられています。しかし流域や後背地、周辺の環境整備をしなければアンパルの環境の悪化を止められません。

4 アンパルの環境悪化の主な原因は「畑の表土の流出=赤土問題」です。

5 アンパルは自然環境教育や観光資源として利用されていますが「ルール」がありません。

6 魚貝類等の採取が行われています。過剰採取になっていないか生態系への影響調査が必要です。

7 アンパル内でマングローブの植林が行われていますが、アンパルの陸地化を促進する役割を果たしています。

8 名蔵大橋と小橋の間の砂州は私有地です。海岸林も私有財産です。保安林に指定されておらず適切な保全策が実施されていません。外来種のモクマオウが台風の強風に耐えられずほとんど枯れ死しています。海岸林、保安林として再生事業が必要です。

9 県道からアンパル、名蔵海岸に出る小道に車両が進入しゴミの不法投棄がされています。アンパルの環境悪化の原因となっているだけでなく市民として恥ずべき状況です。

10 アンパルの自然を守るためにはアンパルの自然が育んでいる豊かな自然の営みをわかりやすく市民に知らせる必要があります。島の子供たちがアンパルの干潟遊びを通じてアンパルの豊な生態系を知ることができる設備や人の配置が必要です。

構成団体
環境省石垣自然保護官事務所、沖縄県、石垣市、嵩田公民館、名蔵公民館、元名蔵部落会、獅子森自治会、石垣製糖(株)、石垣やいま村、みねや工房、石垣西部地区ガイド協会、日本野鳥の会石垣島支部、アンパルの自然を守る会、名蔵小中学校。

「アンパルの自然を守る会」の活動記録
◆7月1日 役員会開催。石垣の海岸林ツアーを決めた。
◆8月4日役員会開催。
◆8月19日「サンゴ礁学会の研究成果報告会」名蔵公民館。

アンパルの自然を守る会事務局長 山崎 雅毅

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