泡盛紅梅古酒

泡盛紅梅古酒

 東京は西のはずれ、青梅市を中心として地域一帯に梅の木についたウイルス「プラムポックス」で大変な騒ぎになっていることを、以前お知らせしました。折しも、竹富、石垣地方でも、デイゴヒメコバチで大変な騒ぎだった頃です。泡盛紅梅古酒が、幻の酒になるかも知れないと、誰もが思っていたのですが、今年は、初めてのおばあちゃんの墓参りをしたら、その隣のお宅の庭の、梅の古木の剪定をして欲しいと頼まれたのです。なんとそれは紅梅で、梅の実はすずなり、早速その実を頂いて、今年も充分に仕込みをすることができました。枝の剪定もされないままの、なり放題だったので、小粒ですが立派な梅の実です。「やいま」誌でも紹介されている「泡盛」と「黒糖」を使った梅酒、那覇の空港にもありますが、なぜか濁っています。それぞれ東北や和歌山の南高梅を取り寄せ、使っているという事ですが、完熟の実を使うと聞きました。私たちは、梅酒に使う梅の実は、キズのない青くて硬いものを使い、キリッとしたあじのものを梅酒として馴染んできたので、なんだか不思議です。度数の高いもの程梅の実からのエキスが抽出されやすいという事ですが、今年は紅梅の実が充分だったので、度数を変えても仕込みました。本年も無事に仕込みができた事の報告です。

大野悦子

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