島の昼ごはん

 西表島東部、豊原でサトウキビとカボチャをつくる友利さん家。収穫の冬の時期は毎年アルバイトをお願いしている。今年も本土からきた3人が友利さんの家に住み込みをしていて、7ヶ所もある畑の収穫を毎日どんどん進めていく。
 この日は朝からキビ刈り。気温が25℃にもなり、太陽の日差しが照りつける中、もくもくと作業をしていく。朝は8時から開始し、12時に昼食。毎日、良太さんのお母さんの明美さんがお弁当をつくってくれ、自宅の倉庫でさっと食べる。その日の畑の場所が家から遠いときは、畑で食べることもあるという。今日はお弁当、そして倉庫でみそ汁を温めて食べた。お弁当は男性陣は大きい弁当箱。さくら子さんはひとまわり小さいサイズだった。夕方はいつもだいたい19時か19時半くらいに終了する。肉体労働後の晩ごはんのビールがとてもおいしいと、みなそろって話す。
 友利家の畑を始めた、良太さんのおじいちゃんの敏夫さんは竹富出身で、58年前に豊原に入植した。今では来られる日だけきて手伝っている。お昼ごはんは家に帰って、おばあちゃんの光子さんとふたりで食べている。
 その日の作業がキビかカボチャかは、製糖工場のキビの残量などによって変わり、工場から各集落の担当員に連絡がくることになっている。良太さんは畑だけでなく、昨年お父さんの一雄さんから引継いだ友利運送を営んでいる。西表島内で刈られたキビは、友利運送を含め4社で、大原にある製糖工場まで集めてくる。商工を卒業後、少しして西表に戻り、それからこの仕事をして10年になる良太さんは、毎年、「すべての畑のキビが刈り終わったときが最高に嬉しい」と話す。食後はコーヒーを飲み、弁当箱を洗って、ろくに休みもせずに畑に戻っていった。午後も頑張ってください!

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