カンボジアに助産施設をつくろう

カンボジアに助産施設をつくろう

~カンボジアスタディツアーに参加して~

 アンコールワットの地「シェムリアップ」からバスに揺られて6時間(現在は舗装され、道が開通したので2時間)カンボジアの第二の都市「バッタンバン」へ向かう。
 ずっと同じ風景だが、全く飽きない。なんと! 生まれて始めてみた! 地平線が田んぼなのだ! ずっとず~~~っと続く田んぼの間にまっすぐ通る道。街から街への道のりは、コンクリートの道から真っ赤な赤土に変わり、次第に道は悪くなる。ガタガタドタドタ音を立ててバスは進む。このゆれが心地よく眠気を誘う。
 ふと気がついた。街から田舎に行くにつれ、コンクリートの町並みが高床式住居に変わった。その住居の下では、牛を買っている家、料理をしている家、子供の遊び場、使い方は様々のようだ。バスが走るにつれ、住居の大きさがどんどん小さくなっていく。家の近くの田んぼの水を子供たちがくみ上げている。上澄みを洗濯に使うようだ。よくみるとライフラインがない。電柱は立っているが電線が通っていない。街の人は携帯電話をもっていたが、勿論そのような文明の利器はここにはなさそうだ。
途中からものすごくひどいガタガタ道。赤土の道に穴があいている。周りを見渡すと牛がたくさんいる。その牛を飼っている牛使いのほとんどは子供だ。子供が鞭を持ち、牛たちを導いている。裸足で、洋服は2枚持っているのだろうか?というくらいボロボロの身なり。中には裸同然の布きれ1枚のみで労働している。大人も子どもも。
 大都会からどんどん田舎に近づく毎に、貧富の差の大きさが物語られていた。
 この時はまだこの国の悲惨な状況を、私はまだ気付いていなかった。つづく

Love Wings 米盛 佳織

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