島の昼ごはん

 島でたまに見かける、大きな草のロールを機械がぐるぐるラッピングしている風景。意外と早いスピードで白いビニールに巻かれていく様子を、気になっていた人は多いはず。
 牛のエサの一種で、おもに母牛が食べる牧草ロール。島尻畜産は、母牛70頭、子牛60頭ほどを飼育している畜産農家で、ロールづくりもしている。刈った草を乾す必要があるこの作業は、天気との戦い。牧草を刈り、1日干し、乾燥させたものを集めて束ね、ラッピングする。これを農家さんに運搬するところまでが一連の仕事。
 牧草ロールは、石垣島肉用牛ヘルパー組合が管理していて、島内の畜産農家が必要とする分を、10軒ほどの農家でつくっている。
 この日は、空港北のほうの牧草地での作業で、米盛さんが集草し、説文さんがそれを束ね、雅展さんがラッピングを、それぞれ専用の機械で担当していた。虫やカラスからの被害を防いでいるとともに、密閉し草を発酵させている。それにより香りのよいエサになるという。
 今日のお昼は、雅展さんの奥さんがみんなのお弁当を作ってくれた。手作りの日もあるが、買い弁当の時もあるそうだ。この日は晴れているので、みんなで座っての食事。雨がパラついている時などは、機械の席でそれぞれ食べるそうだ。仲盛潤さんは機械の整備やさん。たまたま通りかかり、点検をしていった。
 取材の次の日からは、天気が下り坂の予報になっていたので、急いで今日終わらせないといけない。お弁当を食べ終わった人からすぐ作業に戻っていた。

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