少子高齢化社会を迎え、明治も終わる年に生を授かり白保に居住する内原加銘さん、崎山行雄さん、内原クヤマさんの三名が、揃ってカジマヤー、数え九十七歳を迎えられた。
大正・昭和・平成と三世代も生き抜いてきた生命力、そのエネルギーに感服するばかりである。
正月二日、白保小学校に午前八時に親族をお伴に三人それぞれで登場。オープンカーあり、トラックあり、クレーン車ありで、きらびやかに装飾を見事に凝らし、出発の時間まで満面に笑みを浮かべて記念写真に収まっていた。加銘さんは、屋根付きのトラックの台上にどかりと座して貫禄充分な姿。行雄さんは、白保豊年祭五班の出し物でユニークなヘリコプター初代操縦士を演じてきたその勇姿を再現。オープンカーに着飾って乗車したクヤマさんは、白保美女の典型を彷彿。
賑やかに白保小学校鼓笛隊(屋良部彩夏総指揮者)の校歌演奏で校門を出発。集落内を行進、カジマヤーを迎えられた三名の皆さんの自宅前では、万歳三唱とモーヤーで参加総員で祝意を表した。三年生以上(今年生年の五年生を除く)の児童は、校歌演奏に続き白保民謡のマジャンガーや鉄腕アトム、さんぽの四曲を交互に演奏しながら華やかな行列に花を添えていた。
三名のプロフィールには、「魚を採りに行くこと」(加銘)、「食べ物には好き嫌いない」(行雄)、「人間は精神(チム心)が大事」(クヤマ)と紹介され、長寿の秘訣の一端を垣間見ることができた。
因みに加銘さんは、子五人孫六人ひ孫十二人。行雄さんは、子十人孫二十四人ひ孫三十六人玄孫七人。クヤマさんは、子五人孫十二人ひ孫八人。合わせて三人で白保小学校在籍数(一一四人)を越える一二五人となる。正に生(ま)り繁盛となり、めでたし、めでたしである。