三年前の八月、石垣島の一部が西表国立公園に編入されて「西表石垣国立公園」に改称されました。石垣島の北部、平久保半島の東側(太平洋側)も「国立公園」に指定されました。それで、環境省の国立公園関連事業の一環として、石垣島北部地域の参加型管理運営体制構築モデル事業が行われ、環境省の講話や指導を受けながら、北部地域の環境保全と活性化について勉強してきました。そうした環境省のご指導のお陰で、本年四月、伊原間地区の有志による、石垣島北部観光案内所「ウマンチュの会」が発足しました。ご紹介したいと思います。「ウマンチュ」は、漢字では「御万人」と書きます。つまり、みんなの会という意味です。
ウマンチュの会は、伊原間公民館員と区域内の事業者が、相互の親睦と交流を深めることにより一致団結して、観光地として、自然の保全を図りつつ、地域資源の掘り起こし、創り出しを行い、地域の活性化を図ることを目的に発足したものです。現在会員は21名で、民宿、飲食、ツアー、ダイビング、農業、海人、カヌーなどのジャンル別に、受け入れ体制やエコツアーのコース等の検討を行っており、勉強会も、毎月行っています。
これまで、伊原間は、宿泊施設が少なかったことから、通過型の観光が主体となっていましたが、宿泊施設も地区内だけで8施設と増え、収容可能人員も多くなったことから、滞在型の観光が可能となりました。現段階では、エコツアーと民泊の実施に向け、近々試験実施を行う予定ですが、今秋か、冬までには、本実施に移行したいと考えています。また、他の部門も、順次試験実施の後、本実施に移行していく予定です。
ウマンチュの会の行う事業が、国立公園の景観を生かした地域の活性化につながるのか、正にこれからが正念場です。(写真は、エコツアーの調査をしているところです)。