一本の電話から

一本の電話から

我が短歌掲載の新発売季刊誌

昨年八月、知らない女性からの電話。また勧誘の電話かと思った途端の耳が「タンカ」という言葉に反応。短歌同人誌に長年所属、現在出詠は無いものの、八重山短歌会の会員でもある私です。更に電話の声は、覚えのある我が作品タイトルを口にします。何でも私の短歌作品を、公的機関に納められていた同人誌で見たのだと言います。結局一時間程耳を傾けてしまいました。その一本の電話がきっかけで、我が短歌が掲載された季刊誌がこの四月七日に発売されました。
「LIFEwork」第8号。1260円。アートコミュニケーション。A4ワイド版、365頁。我が掲載短歌は三十首。そのうち十首は生り島・黒島を舞台にしたものです。私のようなおそらく市井の作者、高校や大学の短歌会や受賞人物の紹介、そして短歌のみならず、俳句、川柳、自由詩も掲載されています。まさに「100人の詩歌文学館」です。
 我が作歌歴を振り返ってみるに、中学、高校と学習雑誌のコンテスト等に応募して入選、八重山短歌会への参加、ヤマトゥに居を移してからは、「くぐひ」という釈迢空系列の同人誌に所属。当結社では多くのものを学び、且つ我が父母と同年代の方達との厚い交流を経験しました。石垣に大挙来島、八重山短歌会との交流も果たしたものです。所属中は、同人の皆さんが次々と出される歌集を頂戴するばかりで、私にも作品を出版する日があるのだろうか、と遠い目で思うのみでした。そんな中での今回の掲載誌発行物語です。
 その発売されたばかりの当誌を、「八重山在住」の方に限定、南山舎さんを介してプレゼントさせていただきたいと思います。
○書くといふ自浄作用に救はれて、幾度か生まれ変はりて生きゐる
※プレゼントの詳細は80ページをご覧ください。

大川 安子

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