ウナタノニンゲー(牛の祈願祭・白保)

ウナタノニンゲー(牛の祈願祭・白保)

「白保でも多くの人が畜産に携わっているので、55年ぶりに公民館が中心になって牛の祈願祭を復活させました」
10月29日に白保の牛御嶽(ウシノオン)で行われた牛の祈願祭は、昭和18年まで毎年賑やかに催されていた。それ以降は、先祖代々願いをしてきた宮良栄祐さんと島仲敏夫さんの2つの家が、毎年願いを行ってきたという。
「白保村の発展と無病息災を祈願し、いい牛・馬に育って欲しいという思いも込めて、動物の王者でたくましく魔除けでもあるシーシーも奉納しました」と公民館長の金嶺功さんは話してくれた。
この祈願祭で立てられた旗頭はヤマガシラといって、豊年祭のときの旗頭とは違って、稲刈りのときなどの道ざらいや、村に災いが起きたときに魔除けのために立てる特別なもの。御嶽の願いが終わると宮良家、島仲家の両家の庭で、ヤマカシラを立て、ドラと太鼓を鳴らしてガーリを行った。宮良家は先祖が白保の獅子を作ったと言われていて、番地が白保99番地。白保では99という数字が尊ばれていて、豊年祭のときも宮良家で旗頭を立てガーリをする。ヤマカシラが天に伸び、ドラと太鼓の音と共に人々の願いが村中に広がっていった。

やいま編集部

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