目に 見えぬものこそ」と言われる世の中で写真を撮っている。
感情や信条、肉眼では見えぬもの、音、香り、温度、風・・・
それら が薫る写真を残 せているだろうか。
愛情も、やさしさも、そのものにかたちはない。
だからこそ、その発露の瞬間に心動かされ
シャッターを切っている。
人が誰かや何かを心から慈しむとき、その姿は美しい。
西表の自然に抱かれているとき、その瞬間を人に多くもたらすと感じている。
氷山のように表れた相手の気持ちの一角だけで、人を見るべきではない。
今の自分には分からなかった優しさが、分かる時がくる。
写真に写っているものが教えてくれるとき見えなかったものが
見えてくるとき写真とは、未来を伝えてくれる 風のような存在に感じる。