私たちが食べているツナ缶やエビ、あるいはペットのために飼っているペットフードなど、身近なシーフードの裏側に、長年にわたって奴隷的に働かされている「海の奴隷」がいることを、ご存知でしょうか?
船から降りることも許されず、時に暴力をふるわれ、命がけで魚を釣っている人たち…。そんな彼らの救出活動を行い、ノーベル平和賞にもノミネートされた女性パティマを追ったドキュメンタリー映画『ゴースト・フリート 知られざるシーフード産業の闇』を西表島で上映します。
このような海の奴隷がひそむ漁業は、IUU(違法・無報告・無規制)漁業といいます。上映後は、本映画を日本に持ってくるのに尽力され、このIUU漁業撲滅のために活動を続けているWWF Japan(世界自然保護基金)海洋水産グループ オフィサー 滝本麻耶さんによるトークも!
(※字幕作品であることと内容面から中学生以上の鑑賞を推奨します)
日程・スケジュール
5月26日(金)
18:45 受付開始
19:00~20:30 映画上映
20:30~21:00 滝本さん解説トーク
会場
西表野生生物保護センター
参加費
無料
(海に起きている問題や魚の買い方のヒントが得られるWWF制作『おさかなハンドブック』のお土産付き!)
定員
20名
申込・問い合わせ
singinglotus@hotmail.com
映画『ゴースト・フリート 知られざるシーフード産業の闇』概要
あなたの買っているシーフードやペットフードは「海の奴隷」が捕ったものかもしれない。信じられないかもしれないが、現代も奴隷が存在し、世界有数の水産大国であるタイには、人身売買業者に騙されるなどして漁船で奴隷労働者として働かされている「海の奴隷」が数万人存在するといわれている。
日本は決して無関係ではない。日本はタイの水産物輸入で世界第二位で、ツナ缶やエビなどを輸入している。キャットフードの約半分はタイ産だ。安さの裏側で犠牲になっている人々が存在する。
本作は、タイの漁船から離島に逃げた人々を捜索し、救出すべく命がけの航海に出るタイ人女性、パティマ・タンプチャヤクル(2017年ノーベル平和賞ノミネート)たちの活動を追う。奴隷労働5年、7年、12年──。ミャンマー、ラオス、カンボジアなど貧困国から集められ、売り飛ばされた男性たちをパティマたちは救うことが出来るだろうか?
公式ホームページ
予告編
トークゲスト・滝本麻耶さんプロフィール
WWFジャパン 海洋水産グループ パブリックアウトリーチオフィサー。大学・大学院にて、環境政策・環境ガバナンスについて学び、編集者、環境コンサルタントを経て、サイエンス・コミュニケーションの経験を積む。2017年WWFジャパンに入局。気候エネルギー・海洋水産室海洋水産グループにおいて、海洋環境・水産資源保全、IUU漁業撲滅に向けて、主に消費・調達の側面にフォーカスしたパブリックアウトリーチの取組みを行っている。デンマーク オーフス大学政治学科留学、慶應義塾大学法学部政治学科卒(法学士)、ドイツ アルベルト・ルートヴィヒ大学フライブルク大学院環境ガバナンス修士号(MSc. in Environmental Governance)取得。