ニライカナイ

 昔々、私たちの島にはなにもありませんでした。それを眺めていた天の神様が、ニライカナイの神様に言いつけて、いろいろなものの種をまくことにしました。そして、その種から生まれてくるものの世話をするために、人間を住まわせることにしました。
 やがて人間たちは神様のことを忘れて、何でも自分たちでできると思いあがって勝手なことを始めました。天の神様はそれを見て怒り出し、いろいろな災害を島々にふりまきました。
 困った人間たちは、ニライカナイの神様に、また新しい種を授けてくださいとお祈りしました。
 それからは、毎年、神様の授けてくれたもののありがたさを忘れないようにと、お祭りをすることにしました。
「今年も授けてくださった種を大切にいたします。どうぞ、よい実りをもたらしてください」。

この記事をシェアする