ミルクとシャカ

 むかしね、ミルク神とね、オシャカがね、二人がね、争ってよ。このミルクの神さまはね、住民のためによ、非常に尽くしたんだから、ミルクの神さまはね、非常に尊敬しておりましたよ。
 オシャカはね、あの人はミルクの神を倒してね、自分の天下をとるということで、争っておったらしいんだがよ。話を聞くとね、オシャカの神はね、ミルクを殺してよ、自分の天下にするということで、対立してやったらしいんだが。ミルクはね、正直な神で住民のためにやっておりましたが。
 あとはね、火をね、今はマッチで火をつけますが、むかしは木をね、切ってよ、ねじると火が出る、家庭ではご飯もたいたために、今はもうガスに、人が研究したために、こんなにやっておりますがねえ。
 むかしの火の神をね、オシャカさまはよう、火までもね、住民からとってよう、そしてよう、やったんだがよう。その野原のバッタがよう、ミルクの神によ、教えてよ。バッタはよ、目がよ、みんな明るいから自分がよう、
「オシャカさまが木に火を隠したのを見た」
といってよ。
 バッタがゆうたので、ミルクの神さまを待っていてよ、いっしょにやったらよ、火が出て、住民が喜んだという話を聞いております。
 木をね、取ってきて、白保ではねえ、スリギをね、アディガフといってよ、むかしからよう、あの木でよ、スリバチを作ったんですよ。今行くとわかりません。わたくしはね、ヤマシロという白保のよう、年寄がよ、この畑小屋でよ、作ってよう。あの人がね、木をすってねえ、そいでよ、ご飯をたいてもらったのを、わたくしは目で見てね、アディガフっていう木で、あのスリバチの木を作るのをね。
 あれに隠したから、このバッタが見てね、このアディガフの木を持ってきてね、そしたら、火が出てね。住民がね、火を作ってご飯をたいて食べるようになったという話を聞いております。

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