5月に入ると八重山の海岸は、ミジュンやガチュンの到来が待たれるシーズンとなる。
アジサイが海岸でダイブシーンを見せる時期でもある。こんな時期に、投網もつ人がひそかに海岸で魚を物色するシーンも現れる。網を手に、ゆっくり海岸を歩いて、魚の群れが潜んでいれば、そこに投げ込む高齢者の姿が、この時期見られる5月の風物詩だ。ただ、漁師ではない彼らが、漁具を使うのは高齢者ゆえの特別扱い。元来、漁業権持つ八重山漁協が許さない限り、それは違反になる。
5月14日、ひとりの高齢者が、ゆっくり海を歩き、投網を投げて魚を捕っていたが、そう効率のいいものではない。魚群があるか確かめつつ、時折、投網が飛ぶ様は、なかなかの光景だ。