アカハラダカ飛来

アカハラダカ飛来

 9月9日、午前9時27分、バンナ公園スカイラインの渡り鳥観察所の上空に、アカハラダカが一羽飛来し、みるみる雲の中に隠れて、南の空に飛び去るのが見られた。旋回しながら、上昇気流に乗って、雲に吸収されるかに登ってゆく。北風が当たる山の斜面に発生する風を使った野生の知恵だ。
 タカ目タカ科ハイタカ属のアカハラダカは、毎年9月中旬以降に八重山に群れで飛来し、下旬には大群がタカバシラを形成して、見応えある渡りの光景を見せてくれる。昨年は、9月12日に数十羽が現れて、愛鳥家を喜ばせた。まだ渡り鳥観察所に愛鳥家は集まって来ないが、アカハラダカを皮切りに、これからほぼ連日、野鳥が渡る様子を楽しむ人で賑わう模様。
 この日の9時頃、実は幼鳥が飛翔しており、様子を見て上空からまた地上へ舞い降りている。すでに何羽かが、到着しているようで、9月7日と8日の九州・長崎あたりから吹く北東の風に乗って、台湾方面にいく群れからはぐれた個体が到着している可能性がある。
 最近は、風の動きが地球規模で予測される時勢。八重山へは、本格的な冷えた北風が来る前に、中国南部からや九州から台湾へ向けた北風が吹くことがある模様。こうして、ミーニシが吹く前に北からやってくる野鳥が見られる理由も見えてくる。バードウオッチャーが8月の与那国が面白いという意味は、九州からの台湾へ向けた風が運ぶ野鳥のこと。このルートは、もしかして野鳥のハイウエー?。このハイウエーからあぶれた野鳥が与那国に立ち寄るのかも。ああ、ちょっと飛躍しすぎかも

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