イワサキクサゼミ初鳴き

イワサキクサゼミ初鳴き

 3月29日のこれまでと、ちょっと違う厚みある熱射で、地中のクサゼミがとうとう地上に現れました。1年から3年の間、孵化したあと地中で過ごすこのセミは、3月から7月に見られる。が、時々、誤って1月に訪れる強い亜熱帯の熱射に反応して、地上に現れてしまうことがある。しかしそこは狂い鳴き。しばらくすれば寒気にやられて、消えていきます。その時に運よく産卵でき、偶然に孵化できた幼虫は、はたしてどんな運命にあうかは、不明。獲物の少ない冬の時期に、まさに貴重な餌食。かくして、3月下旬の初夏を迎えて、テッポウユリも開花し、日々、春の息吹の香しさが濃厚となる時期、セミの鳴く音に野鳥のさえずりも一際甲高くなる。亜熱帯八重山の夏のはじまりです。

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