2月27日午前11時に大浜信泉記念館で第3回南山舎やいま文化大賞の受賞作品が発表され、安本千夏さんの「八重山の染織-手仕事に生きる人々-」に決まった。 波照間永吉選考委員会委員長から2月17日に選考委員会が実施され、その日受賞作品が決定したことが公表された。
安本氏は、月刊やいま愛読者にとって2007年から2009年までやいまに連載した「八重山の染織」でお馴染みの書き手。今回、染織関係の雑誌に連載したものも加えて、加筆修正の作品を応募。波照間委員長は、作品を「八重山の染織文化の真髄を発見しようとする著者の営みの報告」であり、インタビューした人々からの「八重山の染織の本質を語る珠玉の言葉」を的確に掬いだし、目的のもの以上に「八重山人の生活の伝統を教えてくれる報告ともなっている」と高く評価。染織だけにとどまらない「八重山人の生活を生き生きと描き出した優れたもの」として決定した模様。
安本氏は東京都出身。保育士を経て1998年西表島に移住。竹富町織物事業協同組合員で、著書には「潮を開く舟サバニ」(南山舎)がある。なお受賞式は4月に予定され、受賞作品は9月に出版が予定されいる。加えて第4回南山舎やいま文化大賞の募集も発表され、11月10日締め切りで、八重山をテーマにした評論、ノンフィクション、学術論文、紀行文、エッセイ集などの単行本化されていない作品。日本語で表記された個人・グループ(3名以内。代表者を指名する)の単行本化されていない作品に限る。文字数は8万字以上20万字以内(400字詰原稿用紙200枚から500枚)を目安とする。図表や写真、資料は文字数に含まない。受賞発表は2016年2月下旬記者会見。