アジサシの営巣地に人の足が入る。タンパク源の少なかった昔ならいざ知らず、現代でも巣があれば即荒らすのが当たり前になれば、毎年見られたアジサシの飛翔は、人の目の届かぬ場所へ行ってしまおう。彼ら営巣に都合良い場所が奪われて、営巣域を狭めることともなる。観察だけなら双眼鏡で十分なはず。島の自然の魅力にひかれるならやめて欲しいものだ。6月27日、名蔵湾で見られたこの光景だが、アジサシ達は、めげずに子育てに励んでいる。7月も終わりにさしかかり、足繁くならぬ翼繁く小魚をくわえて巣に通うエリグロアジサシの渾身の飛翔が、見られるこの季節。青い空、青い海で八重山の豊かな自然が輝いて見える。