アオサギは八重山では珍しくない。7月にも見られる野鳥だ。日本本土ではアオサギは留鳥だが、一部本州北部以北では夏鳥だ。冬に小さな群れで八重山へ移動してくるアオサギがある。11月8日、新川川河口で引き潮で現れた中州に15羽のアオサギが集結しているのが見られた。確証はないが、多分餌が乏しくなる北から群れで南下してきたグループだ。この日、餌を捕るでなく、引き潮で海に現れた砂浜に、皆陸側に向かって集まり、じっとしていた。やがて潮が満ち、消えていく中州から先頭のアオサギ2羽から、陸へ移動。時間をおいて、1羽が、そして次の2羽と、それぞれ場所を決めたかに、陸の砂浜に広がって移動。5羽が移動した後は、バラバラと陸へ移動。それとともに場所の奪い合いをはじめて、陸側で喧騒がはじまっていた。飛来は仲良く群れてきたが、到着した越冬地では深刻な場所捕りの争奪戦が展開。毎年見られる光景でもある。新川側河口だけでなく、そばに広がる水田地帯の平田原にもアオサギは舞い降りて、冬の間、生息しているのが例年見られる。今期もアオサギが、畑に移動して、のどかな時間を過ごすところが見られそうだ。アオサギの翼の幅は160センチから175センチあり、羽を広げると大きさに驚かされるが、羽を納めると90センチ。コウノトリ目サギ科では両翼長は最大。