7月27日は石垣島真乙姥御嶽で四ヵ字のムラプールが開催された。この日は、新川をはじめとして、双葉町、大川、石垣、登野城の旗頭および、太鼓や巻き踊りの奉納をする人々が、順に会場へ集結して、続々奉納を実施。今年の豊作を神に感謝すると共に、来夏世の五穀豊穣と家内安全を祈願していた。このあと農業関係や市役所などが奉納した後、アヒャーマ綱がおこなわれて、真乙姥御嶽の周辺は大いに盛り上がっていた。この石垣島最大の祭りは、よくよく考えると、昔から島の主要な町である四ヵ字からの代表を呼び出す、政治色の濃い祭りといえ、それが女性を祀った御嶽であれば、女性の強さが改めてうかがわれる。しかも、奉納で目をひくのは女性陣の巻き踊りであり、かつまた一通りの奉納の後、五穀の引き渡しでも、受け取るのは女性だ。この後には、女性らによる綱引き(アヒャーマ綱)が行われる。これは、どこにも見られない女だけの綱引きである。思い出せば、与那国の女の王、サンアイイソバ。そう、昔はこの地は女性の天下だったのではと、思ってしまう。