7月17日、午前10時20分に石垣入りした安倍首相は、石垣海上保安部の巡視船を視察、尖閣諸島周辺に中国船が領海侵犯する問題で保安官を激励した後、台風7号の被害状況を確認。首相が石垣島を訪れるのは、48年ぶり。佐藤栄作首相以来。
その後、参議院選挙における自民党公認候補安里政晃氏の応援に駆けつけ、1500人が集まる真栄里公園で軽い演説を実施。安倍氏は安里氏の手を取り、彼の応援を集まった聴衆にお願いしていた。
すでに沖縄社大党の糸数慶子氏は10日に石垣入りして、演説をふるい、有利な局面を固めていた。
全国的に優勢に展開する自民党は、少ない不利な選挙区を拾い上げてフォローを試みている。投票は21日。全国的に投票率が伸びない状況が予想され、与党の勝利は確実な感じだが、沖縄に関しては、唯一、そうはいかない模様。
ところで、島の経済人が本気でアベノミクスを喜んでいるのだろうか。小手先の金融弛緩で投資家が必然的に円を売り、株に資金が流れて株価が上がる。輸出に有利な円安が進んで貿易収支が強く出ても、実態経済の生産品が増えるでなく、高い買い物をする人が世界で大量に生まれる理由もなく、先行き沈黙が待っていることを、予感しないわけがない。厳しい現実を歩んできた経済人だ。祭りにつきあっても、本気で御輿を担ぐ気は、あるはずもない。そう、海外への輸出の伸びだけで、景気を呼び込むのは無理がある。一国で利己主義は通らない。
アベノミクスの御輿担ぎ屋は、所詮、夜になれば一杯ひっかけに闇へ消えていく。株で儲けて、利益を確定させた後、「さようなら」。であれば続かない突発成長では、消費税は上げられない。となれば、財政破綻。これを避けるために消費税を上げるとすれば、アベノミクス劇場の一人芝居ということになる。第一、こんな先行き不安な時代に企業が儲けを社員の給与へ回すわけがない。あっても大企業の自民党へのおつきあい。
しかし、破格の財政出動で投資市場を刺激し、公共工事の大盤振る舞いをするという、この冒険主義的経済政策以外に、思い浮かぶ動的な政策は、果たしてあったかといわれれば、こちらも沈黙してしまう。見回せば、世界がどこも破綻傾向。せめて自民大勝が投票率が高い中で決まれば、覚悟が見えて、覇気ある結果といえそうだが・・・もう経済成長は他国からの富の収奪でしかない。新たな経済指標を考えるべきかも。