スクが群れでリーフ内を泳いでいるのが見られた。スクとはアイゴの稚魚で、これが旧暦6月1日前後にリーフ内に入ってきて、藻を食べる。その藻に食らいつく前のスクを捕らえるのがスク漁。腹に藻が入っていない場合、消化器がきれいなままだから、そのまま塩漬けにすると日持ちが良いスクガラスができる。スクガラスはスクの塩漬け。これを豆腐に載せると沖縄の郷土料理となり、泡盛に最適なツマミとなる。6月23日、石垣島の海岸でスクの小さな群れが、広範囲で見られた。まだ旧暦5月の半ばだが、すでに彼らは藻を食べている。その色はウミショウブと同じで、保護色になって分かりづらい。しかし、分かる。小さな網でとらえることもできそうなくらい近くで群れている。今年の旧暦6月1日は、7月8日。昔の言い伝えより、フライング傾向のスクである。