海沿いに生息するイソヒヨドリは、オスがブルーと茶のツートンカラーで、今の時期、高い場所で大きな声で鳴くため、よく知られている。一方メスは地味で、全身灰色で目立たない。4月5日、八重山漁協のセリ場でイソヒヨドリの雛が巣立ちしていた。ただ地上に降りたものの、まだ飛翔能力は備わらず、物陰に隠れて、親が運ぶ餌を待っていた。もう1羽の雛がまだ巣から出ないままで、親のイソヒヨドリはしきりに餌を口にして、巣へ運ばず、残った雛の巣立ちを促すように、しきりに大きなさえずりを見せていた。人近づいても、イソヒヨドリは雛に夢中で、逃げることなく、雛のそばで、鳴き声で巣立ちを促し、付き添っていた。近くにはリュウキュウツバメの巣もあり、そこでは4羽の雛が、親に巣立ちを促されて、何度も羽を伸ばしたり、羽ばたいたりと、活発に巣立ちの準備をしていた。