モズク漁が始まっている。例年、4月下旬から本格化するモズク漁だが、今年は2月の日照の好調さから3月12日から水揚げがスタートし、堅調な滑り出しを見せて3月だけで74トンの実績。4月に入って一日10トンから15トンの豊漁で、今季のモズク漁も昨年の1000トン超えに次いで今季も2年連続の勢いがあり、大いに期待されている。4月3日、八重山漁協では水揚げされたモズクを大勢で白いプラスチック製の一斗缶に入れる作業が黙々と行われていた。2・3年前の連続した日照不足から水揚げは振るわなかったが、昨年は一転して日照が戻り、久々の1000キロを超えの豊漁となり、今季も早い時期から豊漁となっている。なお、モズク漁は例年5月中にはほぼ終わる。(一部では6月中旬まで続くところもあるが)このまま豊漁が続くと、後半の水揚げダウンが気がかりという声もある。作業の仕事ぶりを見ていた上原亀一漁協長は記者の質問に「今季も1000トンいくかも」と期待を述べ、「一時、O-157に対する抗菌性が注目されたモズクだったが、一大ブームが去ると、実際のモズクは食卓ではどうしても脇役。そこが課題かも」と、酢モズクのイメージから一歩出た、食卓での位置の向上に一役買う新たな調理法の流行が今後のポイントと述べていた。