石垣島東部の工事現場周辺のため池で、しゃもじ状のクチバシ持つヘラサギが飛来して、羽を休めているのが見られた。周囲にはセイタカシギも見られて、ひとけのない水たまりに足を入れ、眠ってみたり羽をつくろったりと、周囲を警戒することなく、和んでいるかに見えた。ユーラシア大陸中部・インド・アフリカ北部に分布するヘラサギは、日本へは数少ない冬鳥として飛来する。目のあたりまでクチバシの黒さが続く頭を持つのが、クロツラヘラサギで、毎年、八重山に飛来する。ヘラサギはまれに、クロツラヘラサギの群れといっしょに飛来することがある。今回は、単独での飛来。コウノトリ目トキ科の野鳥だが、サギと名がついているために、希少価値が失せた感があるが、野生種が絶滅した日本のトキと同じトキ科の野鳥。特徴であるヘラ状のクチバシで水中をかき回し、触れた獲物を食べる。甲殻類、貝類、魚類、両生類と広範囲の獲物を捕る模様。