イワサキクサゼミ鳴く

イワサキクサゼミ鳴く

3月26日、石垣市の市街地からバンナ公園へのびる川原山線の沿道の雑木林でイワサキクサゼミが鳴いているのが見られた。オスがどこかで鳴けば、それをかき消さんばかりに、ほかの雄も鳴き始め、あたかも鳴き交わすかに、あちこちの雑木林にイワサキクサゼミの声が響き渡る。オスのそばにひとまわり大きい黄金色のメスが黙って現れ、葉を渡り雄に近づくと、オスは鳴くのをやめてさっそくメスに挑んだ。太陽の日差しが照りつける中、オスは葉にぶら下がる格好で交尾を試み、2匹は東風に揺れる葉の上で数分間じっとしていた。彼岸を過ぎて、寒暖を繰り返した後、24日のニンガチカジマイの強風から冷え込みを見せた後、徐々に気温が上がる日々となった八重山。この蝉の声が日本最南端から夏を告げる第一報だ。

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