漁協資源回復管理委員会

漁協資源回復管理委員会

水産資源の逓減傾向は全国的だけでなく世界的にも問題になっており、昨年名古屋で開催されたCOP10(生物多様性締結国会議)では、水産資源の資源回復管理の取り組みが大いに注目されている。さて平成20年4月から実施されている八重山海域沿岸性魚類資源回復計画(平成20年度から平成24年度まで)は、今年で4年目に入ろうとしている。これは、スジアラ、シロクラベラ、ナミハタ、イソフエフキ、ヒブダイ、ナンヨウブダイ、カンムリブダイの7種を対象に組合員が制限サイズ未満の魚の水揚げを自主規制するほか、同漁協資源管理委員会が5カ所の禁漁区での監視を実施し、また新たに試験保護区も設置するもの。3月18日午後1時半から八重山漁協会議室で第2回資源回復管理委員会(砂川政信委員長)が開催され、協議の結果、今年も4月1日から6月30日まで、5カ所の全面禁漁となる保護区でのブイ設置日を3月26・27日の二日間に実施が決まった。また、昨年から実施されているサッコーミーバイ(ナミハタ)の試験保護区は、今年も実施が決まり、4月19日にブイが設置され、4月22日から4月26日の5日間おこなわれることが決まった。ただ、今年は2度産卵期が来る可能性が高いために、2度実施することが決められた。2度目は5月19日にブイが設置され5月22日から5月の26日までの5日間行われる。なお、この決定は22日の八重山漁協理事会にかけられ、了承が得られた。試験保護区で実施されるサッコーミーバイの禁漁は、漁業者側が、その海での経験から魚の産卵時期と場所をきっちり読み取り、5日間のピンポイントを禁漁として、魚の安値と乱獲を避ける取り組みで、昨年は大当たり。その禁漁の時期何百のサッコーミーバイの群れが、産卵に現れている。この産卵で生まれた魚が成熟して産卵するまでには4年かかることから、取り組みも4年連続をねらって取り組まれている。これらの取り組みは、八重山漁協の会員と西海区水産研究センター石垣支所と県水産試験場が連携して、経験と蓄積されたデータを根拠に取り組まれている。

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