1月15日午前11時頃、石垣島平田原の水田に田植え機の音が響きだした。田植え機を操るのは仲新城淳さん(74)。苗はコシヒカリで、この日、5反半を植えた。今年の苗は、例年にない強い寒波の南下で、成長が遅く、当初は7日に田植えを予定したが、この日までずれ込んだ。この日も北風が吹く寒い日だが、適度に成長している苗にうながされるように田植えを開始。植える時期は大安で、穂が増えるよう「子」の日を選んだ仲新城さんは、豊作への願いを込めてこの日田植えスタートを迎えた。収穫予定は5月3日。仲新城さんは、3期米をつくる人でも知られ、今年も2町3反を3期作する予定。米に寒さを経験させることで、北の米どころのようにおいしい米が作れるとの信念で早い時期の田植えをはじめて、25年以上になる。一時は高い食味値を出す農家として本土の問屋から注目を浴びた時期がある。今は、島内消費を軸に仲新城精米店として、販売も手がける。