石垣市立野底小学校では、昨年から校舎のピロティーの天井にリュウキュウツバメが巣をつくって、児童らの注目の的になっている。昨年営巣が発見されたのは6月で、7月下旬に巣立ったあと、11月に巣の補修をする様子が見られた。しばらく誰も気が付かないまま、今年に入って生徒の一人がツバメの巣を出入りする様子を見た。もしかしたら卵があるかもという声に応えて、教師が1月26日にのぞいてみたところ4つの卵を発見。あれからしばらく忘れていたところ、3月5日に、卵からかえっているヒナの発見となった。 日本野鳥の会の元八重山支部長の崎山陽一郎氏によると、リュウキュウツバメは南方系のツバメで留鳥および狭い範囲で渡りをする野鳥。奄美以南で生息・繁殖し、主に東南アジアに多い。八重山では数は少なく、営巣の例も少ない。蚊などの昆虫を餌にしているため橋桁をねぐらにする場合が多い。普通のツバメに比べて尾羽が短いのが特長とのこと。昨年の巣立ちに続いて、今年も無事巣立ってほしいと、子ども達は、あまり刺激しないように見守っている。児童のひとりは「親鳥は大切にヒナを育てていると感じた」「無事育って、また帰ってきてほしい」と、元気よく巣立つ日を待ち望んでいた。