竹富島の井戸で絶滅危惧種のエビ発見

竹富島の井戸で絶滅危惧種のエビ発見

 竹富島の洞穴井戸を調査していた琉大非常勤講師の藤田喜久氏(35)が10月上旬、沖縄県版節滅危惧種ⅠB類に指定されているチカヌマエビを発見。以前、環境省のレッドデータブックでは、準絶滅危惧種でしたが最近の見直しで絶滅危惧種Ⅱ類に指定されています。これまで宮古島、伊良部島、多良間島、鳩間島で記録されており、竹富島での発見は初。5カ所目の生息域の確認となります。地下水域に生息する1.5センチの小型のエビで、目は退化傾向にあり、ヌマエビ科チカヌマエビ属。繁殖、幼生の生活史などはわかっていません。発見された洞穴井戸は、竹富町の文化財の一部になっており、人工構築物での絶滅危惧種の発見は、構築物の有用性が人にとってのものに限らないことが示されて、少々不思議な様相です。藤田氏は今後も、八重山での調査を実施していきたいと述べています。(写真は、水槽のチカヌマエビ:藤田喜久氏提供)

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