テッポウユリが開花

テッポウユリが開花

 八重山は、日ごとに気温を上げています。晴れた夜半の冷え込みとは対照的な、昼の日差しの強さが目立ちます。3月25日、カラ岳の麓にはテッポウユリが緑の中に純白の花びらを添えて、静かに佇んでいます。海の見える原野に人知れず咲く野生のテッポウユリの白さは、何を語るか。今年も、八重山に夏が来ます。この初夏、亜熱帯の灼熱の太陽を呼び込む白い花びらは、白ゴマをふいたように、カラ岳に点々と、色を乗せます。すでに、西側も東側も。まだ点々としていますが、やがて、一角にかたまって現れ出す頃には、本格的な夏の入り口。まもなく、アカショービンが飛来します。まだ、イワサキクサゼミは鳴きません。北風と南風が入り乱れて舞う時期。春の入り口を示す、白い目印です。

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