竹富島で水牛施設の移設反対集会

竹富島で水牛施設の移設反対集会

 2月25日午前11時30分から竹富小中学校の隣接地前で、竹富島で稼働する水牛車施設(竹富観光センター)の移設反対集会が開かれ、竹富島の玻座間地区の東側の集落住民でなる「あいのた会」を中心に70人以上の島民があつまって、気勢をあげました。竹富小中学校と竹富まちなみ館の間にある移設予定地の土地では、2月23日に突如、重機による整地作業がおこなわれ、これを見た反対する住民らが24日に反対の趣旨を示す立て看板を9枚設置。この25日の集会の開催となりました。冒頭、大山栄一竹富島東支会会長が挨拶に立ち、町並み保存を推進するこの竹富島にとって、大変なことがおこりましたと述べていました。このあと、複数の住民が挨拶を実施。竹富観光センターの水牛車を移設しようとする場所が、竹富小中学校と竹富保育所、清明御嶽に隣接する文教地区であり、このような場所に水牛の糞の臭いが漂う施設移設は考えられないと、反対を表明。また移設自身には反対するものではなく、この場所への移設を、やめてほしいことを強く訴えていました。竹富島東支会では、移設への住民の賛否を問うアンケートを実施しており、その結果も報告されていました。4年前から出ている問題ですが、土地造成がはじまったことで反射的におこった反対の立て看板の9枚ですが、現在の所は反対派の方で早急に看板を撤去予定。公民館合意にまつわり、不可解なことも起きています。島の外周道路方面となる別の場所への移設に関して許可を求め、もしそれが不可能だった場合にはもとの候補地(問題の文教地区)への移設が記された条件付きの合意文書が存在。これは同センター側である地主が、竹富町教育委員会への合意文書として提出するなどしており、反対する側は竹富公民館での反対決議済みがその文書で覆されることにならないと反発。この合意文書の出所が、焦点になる可能性がでています。八重山で早くから観光に沸いてきた島です。土地売買と開発の波といった急激な環境の変化に対して、竹富憲章を制定して島を守ってきた自治能力の秀でた竹富島です。そこでこのような反対運動は、島では前代未聞。現在、リゾートの問題も持ち上がっており、急展開を感じさせる竹富島での異変に、内外から危機感が波及しています。町並み保存の島、竹富島の一枚板が揺れています。

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