竹富町ネコ飼養条例改正検討会開催

竹富町ネコ飼養条例改正検討会開催

 1月24日午後2時から、石垣市離島ターミナル会議室で竹富町ネコ飼養条例改正検討会が開催されました。竹富町、竹富町教育委員会、沖縄県、西表島の関係団体、環境省、県獣医師会NPO法人どうぶつたちの病院などから12人が参加。冒頭、竹富町長の大盛武氏が挨拶に立ち、皆様の意見をもとに竹富町ネコ飼養条例を改正して、よりイリオモテヤマネコの保護に機能するように、取り組んでゆきたいと述べていました。このあと、自然環境課長大城正明氏が、これまで経緯を説明。議長が、平田勝男沖縄獣医師会八重山支部長に決定。副議長は長嶺隆氏です。そのあと、議長が議事を進行。まずさっそく、竹富町ネコ飼養条例の改正案を、神奈川大学法学部の准教授、諸坂佐利氏が説明。これまでの10条でなる竹富町ネコ飼養条例に対し、この日の新条例案は、27条でなることが説明されていました。現在、西表島でのイエネコの登録やマイクロチップの埋め込みなどは、すでに実施されており、HIV対策や、不妊対策、など取り組みは早期におこなわれています。西表島での実際のイエネコ、ノラネコ対策は進んでいましたが、条例はあるものの、全町への一元的な適用で、実効性を考えるとまだ不備な部分が否めません。そこでようやく今回改正の機会をもったといったところ。この日は、新条例の目次案を発表して、内容に関しての骨子を説明。もっとも大きな改正は、2点で、ひとつは、目的に「イリオモテヤマネコの保護」を入れるというモノ。また、もうひとつは、全町適用規定と西表島限定の適用条項を区別するというもの。また、飼い主の責務のほかに、町の責務と町民の責務を追加するなどが案には加えられていました。ネコ飼養条例が実効性をもつためにも、イリオモテヤマネコのいない竹富町の島々と、イリオモテヤマネコのいる西表島では、飼養ネコに関する規定が違う形となります。それを今回は目次に反映。しっかり世話する優良なペット好きの人に対し、過度に厳しい形となることで協力が得られなくなることを避けるべく、参加者は実情に即して意見を交換していました。改正により、これまで以上にイリオモテヤマネコが感染症から守られ、保護されるよう実効性をともなうよう、検討会では条例案が論議されてゆく模様。この日は、放し飼いの制限、継続飼養困難な事態、譲渡および返還などの優先についてを、町全体の章から、西表島に関する特例の章に入れる方へ、案が変更されるなどしていました。各参加者の意見を取り入れながら、熱心に話し合いは行われていました。今回は終始目次についての説明が中心で、各条項の内容がまだ決まっていませんでした。次回3月には、条項が出て、論議を深めることになります。なお、新ネコ飼養条例は、6月議会上程を目標に話し合いが進められることが、発表されていました。現在、日本中で外来生物が、環境を攪乱し、既存の貴重種への影響を拡大させており、ペットがもたらす悪い影響は測り知れません。この竹富町の場合は、国の天然記念物を守るために動いていますが、今はペットのネコに限定するもの。外来生物への対応も考えた場合は、まだやることがたくさんあります。

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