脅威の15号

脅威の15号

 925ヘクトパスカルで接近した台風15号。恐ろしい台風ですから、石垣島では住民12世帯28名が深夜、石垣市健康福祉センターへ避難。竹富町では3世帯8名。与那国町では2世帯2名が避難しました。台風が巨大化した場合は、素早く避難がいいかもしれません。家に残っても、金属製の雨戸が破壊されれば手がありません。木の雨戸であれば五寸釘で打ち付けることも可能ですが、風向きがよければの話。手遅れでガラス窓が破られれば、完全に対処の手がありません。危なければ、怪我をしないよう、先に避難がいいかも。避難先ではTVも見られ、情報が入手できます。家に残っても暴風圏に入ればまもなく停電の場合が多いですから・・・。樹木の風を切る激しい音に、風圧で鳴り響く雨戸。コンクリが揺れることはありませんでしたが、その一歩手前の激しい風圧です。10月6日午前8時41分には、石垣島では最大瞬間風速59.6mを記録。午前10時には最大風速が36.7mとなりました。台風は、連続して強烈な風を吹かせているわけではありません。恒常的に来ている風は、壮絶な風というほど強くはない。これに突如、激しくなり出し、調子が登り出すとやがて、ズンズン勢いを増す。そこは雨が混じれば爆風のような壮絶な烈風。ところが面白いモノで、勢いが上がりきれば、次は下がる。まるで呼吸でもするように、しばらく勢いが落ちる。この周期を読み取れれば、暴風の中を移動ができます。吹いてくる風の方角は、島の東を通る場合と西を通る場合で違います。そこを読んで、最初はどの方角で風が来て、次はどの方角になるかがわかれば、そこを見越して目的地へのコースを選択。しかしこれは、岡あり、坂あり、谷ありのデコボコの原野があっての場合。土地改良で平らにされて、雑木林も減らされて、道もアスファルトでフラットであれば、遮るモノがなくなり危険な場所が倍増。昔のようには頭を働かせての移動は無理になりつつあるようです。今回の15号は、石垣島では北風からはじまり長らく北風が続きました。東風が風力最大の時期。それから南風になって終了。今回のこの15号は、なんと台風が台湾へ去っても南の強風が止まず、台風が近くにいるかに激しい強風が連続していました。暴風警報が解除されても、8日まで続きました。八重山での人的被害は6人の重軽傷でしたが、台湾で死者・不明者を6・7人出す被害。八重山での最盛期は920ヘクトパスカルであり、もし進路がもっと石垣よりだったら最盛期で石垣に直撃。怖い話です。与那国では、最大風速が11時の42m。最大瞬間風速は63.2m。電柱倒壊は八重山全体で21本。農林水産被害は約2億5700万円。停電は最大で13700戸。全復旧は8日の14時16分でした。

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