9月16日午前9時発生した12号。発生後、24時間となる9月17日9時で、東経はすでに那覇のそれ。12号はこの地点から妙な動きで接近です。この9時の時点で登野城漁港では既に船が縛られています。ウミンチュにとって船は大切。昼夜をいとわず、台風襲来と聞けば我先に陸揚げして船を守ります。この9時には登野城漁港から南側にある船の出入り口(桜口)に、ダイビング船が多数集まっている光景が見られました。この時点で石垣空港で欠航はないものの、空席待ちの乗客が多数詰めています。大浜海岸の波は、それほどでもありません。午後4時には、まだ風はたいしたことがなかった。しかしながら、この12時間後には、石垣島再接近となりました。何か早すぎる。暴風警戒警報は通常6時間前に発令されるもので、この日の午後6時に出されました。よって18日の午前0時に暴風域入りが確実になったことになります。予定通り暴風域に入って、午前4時、暴風の風切る音に凄みが増します。午前6時にはいよいよ苛烈に。風は東南東。6時30分には59.5mの最大瞬間風速を石垣で記録。午前9時ころは穏やかな風となりしばし台風の目のヘリを味わうも9時10分頃には突如突風。そのまま暴風の中となる。風は東南東の方位のままです。西表島高那は再接近所後の吹き返しが、午前8時に発生。電柱が13本連続して倒れるという被害が、このとき発生しました。高那の温泉従業員の宿舎も、このときにダメージを受けています。記録では西表島に北東の風が風速65.9mで襲来。しかし、被害は南風です。高那の電柱は、南東からの突風で倒壊。なぜ、風の方位は北東にかかわらず、南東の風なのか。古見岳に当たった風が吹き下ろして、風が回り、なぎ倒されているとの竹富町の解説です。この恐ろしいメカニズムは、よく言われているものの、電柱をなぎ倒すとなれば、これは何もの。以前も道路が整備される前にもあった電柱倒壊。こういう場所こそ電柱の埋設が必要です。『台風12号八重山襲来』の動画はこちら