波照間島の盆行事ムシャーマが盛大に開催

波照間島の盆行事ムシャーマが盛大に開催

 日本最南端の有人島波照間島で、8月26日ムシャーマが開催されました。 これは、旧盆の中日(旧暦の7月14日)に行われる盆行事で、島でもっとも盛大な年中行事です。豊年祭のムラプールとお盆行事がいっしょにおこなわれる、八重山でも珍しい行事で、先祖供養をし、豊作・豊漁を祈り、島民の安全を祈願するものです。 「ムシャーマ」の語原について、島出身の研究者に尋ねたところ、面白いことを「ムッサー」ということからきているという説や、「ムシャ」と呼ばれる人が教えた行事という説など、様々で確かなことは不明だとのことです。 波照間島では、昔、豊年祭で、綱引きもおこなわれ、旗頭もあったのですが、西と東で綱引きや旗頭をきっかけにした騒動が絶えず、結局オンプールだけになりました。ムラプールは、農閑期となるお盆の日に実施され、参加する組も東西2組に別れていたものを、前組を独立して参加するようにしたことで、2組から3組に。これで組の対抗意識が緩和され、争いがなくなったといいます。  この日、午前9時15分から、前組から順に、西組、東組と、各組、ミルクガナシを先頭にイナスリ節、マミドーマのあと自由な仮装行列が連なり、最後は棒術と獅子棒が並んで、ミチサネーがおこなわれました。 このあと、各組の勇壮な棒術とテイクが披露され、迫力ある見事な棒術がおこなわれると、多くの見物人から拍手がおくられていました。 棒術とテイクの披露が終わると、アーラーヨーの曲を古老が唄い、それを何重にも取り巻いて踊る巻き踊りがおこなわれました。最初はしゃがんで、右に回り、立ち上がると左に回ります。豊年と島民の安全を祈願し、これで午前の部は終了。午後は舞台での演目がおこなわれ、舞踊や狂言がおこなわれました。 最後は、3つの組の獅子が集結して、獅子舞が披露され、にぎわいの中、最南端の島、波照間最大行事のムシャーマが幕を閉じていました。『波照間島の盆行事ムシャーマ』の動画はこちら

この記事をシェアする