西表島で放鳥されたカンムリワシは、今後浦内川付近で見られるとは限らないとのこと。自分の縄張りを求めて、移動することもあるそうです。元気に、自然へ戻ることを関係者は期待して、見えなくなったカンムリワシの姿を関係者はしばらく探していました。今回の保護されたカンムリワシの目の損傷は原因不明ですが、カンムリワシにとって、狩りするには、不便。となれば餌がとれるか心配になります。が、獣医によれば、カンムリワシはほかの鷲鷹よりも目の視力がそれほど重要ではないそうです。目が悪くとも狩りが可能であることから、放鳥が判断されているとのこと。確かに、鷹のようにホバリングはしませんし、じっと枯れ枝にとまって獲物が現れるのを待っている狩りの仕方です。人間の80倍の視力をもつといわれるワシタカ科の野鳥ですが、種類によって生態に違いがあり、眼に依存するケースとしないケースがあるようです。そういえば、カンムリワシはどこかやさしそうな鷲です。群れなすカラスに追われ、北から南下してくるチョウゲンボウにも攻撃されます。島の生態系の頂点にあるキングでありながら、平和主義者なのか 抗争を避け、爪を隠す余裕がある。