八重山10大ニュース 2008年(平成20年)
目次
2008年の八重山は、千葉ロッテマリーンズの初キャンプという明るい話題で幕開けしたが、原油高騰や子牛価格の暴落、観光客の落ち込み、与那国島の台風被害など暗いニュースも続いた。原油高騰の影響はガソリン価格や原材料の上昇につながり市民生活に大打撃、子牛価格暴落に畜産業界から悲鳴が上がった。与那国町は台風と記録的な大雨による被害に泣いたが、郡内から善意が寄せられた。竹富町は、川満栄長氏という町民町長の誕生で新たな町政運営がスタート。子どもたちの活躍も光った1年だった。2008年を10大ニュースで振り返る。
1.原油高騰、値上げラッシュ
原油高騰を受け燃油価格が上昇。離島などでガソリン価格が1リットル当たり200円を突破。その影響で離島航路3社が7月1日から「燃料油価格変動調整金制度」を導入。会社更生中だった有村産業も経営悪化で破綻。
2.ロッテキャンプ・大相撲巡業
2月に千葉ロッテマリーンズの石垣島キャンプが初めて行われ連日にぎわいを見せた。八商工出身の大嶺祐太投手は7月にプロ初勝利をあげると8月には2勝目をマーク。12月には初の大相撲八重山巡業も行われた。
3.子牛価格暴落
近年、高値を維持してきた八重山・黒島両家畜市場の子牛価格が全国的な価格低迷の流れを受けて暴落。一方、08年度農林水産祭の畜産部門で多宇司・明子夫妻が県内で初めて天皇杯受賞など明るいニュースもあった。
4.米軍機の空港強制使用
米海軍所属のヘリコプター2機が11月28日、石垣空港を強制使用した。県の自粛要請と市の反対要請を無視、日米地位協定に基づき離着陸した。八重山防衛協会の会員ら13人を揚陸艦での昼食会に招待する目的だった。
5.子どもたちの活躍光る
八重高男子駅伝部が九州大会出場。石垣第二中の新村真人君が陸上200メートルで県中学新樹立。県高校総合文化祭郷土芸能部門で八重山の3高校が優秀賞、八重農が09年全国大会派遣校に決定。石垣中郷芸部は全国大会出場。
6.与那国町の台風・豪雨被害
与那国町では9月の台風13号で、1日の雨量が過去最多の765ミリを記録、住宅の全半壊8棟、床上浸水35棟などの被害。2週間後に襲来した台風15号では比川で離岸堤が崩壊する被害もあり、与那国は台風にたたられた。
7.県図書館廃止・支庁再編
2009年4月1日の八重山支庁組織改編と09年3月31日の県立図書館八重山分館を廃止する県の計画は地元の反発に遭い、一応は先送りとなった。ただ、県は方針を変えておらず、地元にとっては09年が正念場となりそうだ。
8.観光客大幅ダウン
観光客数は1~11月の累計で73万2,576人。年間目標の80万人達成は遠のいている。台湾からのクルーズ船が国内観光客の伸び悩みを補ったものの、上半期に燃油高騰、下半期に世界的な景気後退の影響を受けた。
9.新空港用地97%取得
新石垣空港整備は事業用地の97.2%に当たる198.3ヘクタールを取得、09年は共有地主所有の土地などで強制収用が行われる可能性がある。空港ターミナルビル会社の設立に向けた準備も大きく進展した。
10.川満新竹富町長が誕生
任期満了に伴い8月31日に投票が行われた竹富町長選挙で、新人で前町議会議長の川満栄長氏が、現職の大盛武氏、前職の那根元氏に圧勝。第18代竹富町長に就任した。12月19日には富本傳総務課長が副町長に就任。
提供:八重山毎日新聞社