5年ぶりの全国大会出場となる、第37回全国高等学校総合文化祭2013『長崎しおかぜ総文祭』に向け、毎日稽古に励んでいる八重山高校郷土芸能部のみなさん。八重高郷芸部では遠征や合宿で食事するときに必ず歌う『ごはんの歌』があるという。この日は全国大会まで残り2週間を切った7月16日。普段はそれぞれバラバラに昼ごはんを食べるそうだが、大会前のお昼時間に部員みんなが集まった稽古場におじゃました。
「ご飯だ、ご飯だ、さあ食べよう! 今日ぬ世果報に感謝して、楽しいご飯ださあ食べよう!」
歌い始めたきっかけを部長の田場穂乃香さんに聞くと、自分たちが入部した時にはすでに恒例になっており、いつ始まったものなのかはっきりしないという。八重高郷芸部ではこのほかにも、毎日のミーティングの時に、その日誕生日の部員にお祝いの歌をみんなで歌うそうだ。「みんな陽気で、カメラを向けられると絶対にポーズを取るし、海に行ったら勝手に踊りだすし、とても元気な人たちばかりです」。部長としてそんな部員たちをまとめるのは大変だというが、それ以上に毎日が楽しくて、なにより郷土芸能が大好きなのだと田場さんは話す。
全国高等学校総合文化祭の郷土芸能部門には、全国各地に伝わる神楽や民謡を扱う『伝承芸能』と、伝承曲・創作曲を含む『和太鼓』の2部門がある。八重山高校は伝承芸能の部に県代表として出場し、上位4校が出場権を獲得する、国立劇場で行われる全国高総文祭優秀校東京公演への出演を目指す。踊りは赤山正子八重山民俗舞踊練場の赤山正子さん、南風野三枝子さん、本村裕美子さんが、地謡は糸洲長章さんが指導にあたり、全国大会では黒島の伝統芸能を盛り込んだ『今日が日ば 黄金日ば』を披露する予定だ。今年の全国大会は7月31日から8月2日まで、長崎県島原市で開催される。