巨樹・巨木との遭遇(17)シマグワ

巨樹・巨木との遭遇(17)シマグワ

新城島(パナリ)の下地島で遭遇したシマグワ(クワ科)です。胸高の幹回り1メートル90センチ、樹高7メートルの堂々の巨木です。
 さて、昨年の初秋、竹富町史編集室から委嘱された新城島の調査員に同行して同島へ渡りました。調査の初日は、全島が牧場化した下地島です。人口は、牧場の管理人が1人と伺いました。それにひきかえ、牛の総頭数は400余頭(『平成21年度 八重山要覧』から)です。 
 港から内陸に向かう1本道を行きます。直後、右側には海岸林から延長の樹林帯の中にハスノハギリの巨木群が見えます。中には、昨年7月号に掲載した「巨樹・巨木との遭遇(5)ハスノハギリ」をしのぐ超巨木が確認できます。
 また、同群落内には、昭和37年の廃村でパジ願い(信仰解除の祈願)をした御嶽跡があり、その後に建立された「下地東御嶽拝所」「ぱんぞう御嶽拝所」の石碑があります。
 さらに内陸に進み、わき道を行くと鉄棒の傍らに「大原小学校下地分校跡」の碑があります。昭和29年に廃校になった同分校は、同22年には最多32人の児童が在籍していました。

松島 昭司

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