6月24日、市民会館大ホールで、元ひめゆり学徒隊で登野城出身の宮良ルリ講演会(子供たちの未来を考える会主催)が開催された。宮良さんは沖縄戦中に動員されたひめゆり学徒隊の生存者。2010年4月~2011年3月まで、ひめゆり平和祈念資料館の館長を務め、現在は資料館の証言員として戦争体験を多くの人に伝えている。
宮良さんは、1941年4月に沖縄師範学校女子部・県立第一高等女学校に入学。沖縄本島の地上戦が激戦化してきた1945年3月に、南風原の沖縄陸軍病院にひめゆり学徒隊として動員され、戦火で多くの同級生を失った。陸軍病院が解散後、第3外科壕に避難した宮良さんたちにも突如解散命令が下った。行き場所のない中、怯えながら壕を出る準備をしていた直前の明け方に米軍からガス爆弾による攻撃を受けるが、宮良さんは軌跡的に一命をとり止めた。「57人の中から助かったのは私を含めたったの5人だった。なぜ私が生き残ってしまったのか。仲間を亡くし、悲しく苦しかった」と切実に語った。
宮良さんは「戦争を体験した私は、戦争の悲惨さを次の世代に伝えていく義務がある。今日私が話したことを、みなさんが子どもたちに伝えていってほしい。戦争のない素晴らしい社会をつくることが今生きている人の使命なんです」と呼びかけた。