1月28、29日の2日間、八重山で初めて、プロバスケットボールbjリーグの公式戦、琉球ゴールデンキングスvs信州ブレイブウォリアーズが石垣市総合体育館で行われた。観客は2日間で5404人、キングスが2勝をつかんだ。
華やかに行われた今回の八重山開催だったが、実現までには苦労の道のりだった。八重山バスケットボール協会の理事長・譜久嶺靖さんとキングスのフロント・安永淳一氏がこの話を始めたのは約3年前。“沖縄全県がホームタウン”のキングス、チーム側も離島で公式戦をしたいという気持ちは強くあった。だが、試合はただ選手が来ればいいだけでなく、沖縄本島で開催している試合と同じ演出も必ず必要だと考えていた。本場アメリカから仕入れたスコアボード、ゴールリングなどコート一式を運ぶだけでも莫大な費用がかかる。それにはスポンサーも必要であり、実際に石垣で動いてもらう人材を集めることなど大きな課題が多くあった。そして話し合いを重ね、ひとつずつクリアさせていき、時期をみて、ついに1月八重山にやってきた。
当日は、会場入口を2階にしたことにより、一番に目に飛び込んでくる天井中央のスコアボード、音響、照明の演出、華やかなキングスダンサーズのパフォーマンスなど八重山ではふだん体感できないエンターテインメントが実現した。体育館内も、普段はできないビールなど飲食物の販売も可能になった。観戦に訪れた人たちからは「石垣じゃないみたい」、「ここが総合体育館だなんて信じられない」との声が続々と聞こえてきた。
宣伝カー、会場へのイス運び、設営など準備に関わった市民ボランティアは約150人。譜久嶺さんは「市をはじめ、本当に島の人たちのたくさんの協力があって実現できた。そしてみなさんの楽しむ姿を見ることができて、大成功だったと言っていいと思います。目標としていた、子どもたちの笑顔もたくさん見られて本当によかった。第2回開催に向けて動いていきます」と力強く語った。