今回は、数年前に県道210号の小浜製糖工場近くで遭遇したモクマオウ(モクマオウ科)です。写真は、昨年8月に「やいまーる広場」用にと撮り直しました。胸高の幹回り2メートル40センチ、樹高約13メートルの巨木です。
実は、モクマオウはトキワギョリュウが本名です。しかし、今ではモクマオウがすっかりおなじみです。オーストラリアやニュージーランドが原産地ですが、沖縄へは大正の頃に黒岩恒(ひさし)によって台湾から導入されたといいます。
さて、休日を利用してしばしば訪ねた小浜島です。定年後は、以前よりもその機会が少し増えました。リュックを背負い、カメラを片手にいつものいでたちです。一昔とは、比較にならない高速船は、竹富島の南海岸線をかすめて約25分で到着です。港に面したレンタバイク店を横目に毎回てくてくの小浜島です。
港を出て間もなく、県道の舗道が車道とは並行せず蛇行しています。伺えば、亜熱帯海岸林を保護するための施工とのことです。確かに同海岸林は、ハスノハギリやテリハボクの巨木が群生しています。県の心温まる配慮に感謝です。その舗道と車道の間に根を下ろしているのが同モクマオウです。見事な幹周りですが、正確な樹齢は不明です。
モクマオウは、全体的にスマートな幹が特徴の樹種です。同モクマオウも直立した太い幹ですが、根元でテリハボクの高木が接触しています。絞め殺しではありませんが、いわゆる場所取りを掛けた両巨木の物言わぬ生存競争が進行中です。在来種か、それとも外来種に軍配が上がるのか興味津々です。
今回は、小浜島で遭遇した巨木モクマオウでした。