小浜出身で、母や姉たちの様子を真似ながら機織りを始めた千代さん。96歳になる今でも元気に機織りを続けている。長女の高校進学を機に、41歳のときに小浜から石垣に移り住んだ。八重山上布の織り子として指導を受け、平成15年に行われた人間国宝の玉那覇有公氏の紅型展では千代さんが制作した反物が使用された。現在は自宅の庭で育つ月桃の繊維をとり、コースターや暖簾を制作するなど、新たな織りにも挑戦。「なにをするより、機織りしている時が一番楽しい!」と、カジマヤーを迎えた今でも、病気ひとつせず元気に毎日を過ごしている。