昔ながらの上棟式で「餅まき」

昔ながらの上棟式で「餅まき」
昔ながらの上棟式で「餅まき」

 4月1日、字石垣で昔ながらの上棟式が行われた。建築主は東京在住で多数の料理本の発行に携わるフリーライターの中村裕子さん。数年前に雑誌の沖縄料理特集の取材で石垣島を訪れ、思い入れを強くし移住を決意したという。
 上棟式は満潮に向かう時間に合わせ17時から行われた。まずは中村さんと設計者の仲吉厚志さん、施工主の玉吉秀庸さん、棟梁の山口英幸さんの4人が骨組みの一番上まで上がり、棟木を棟に打ち付けた。その次に最近では滅多に見ることのなくなった餅まきが行われ、近所の子どもたちが餅を取り合う姿で賑わいを見せた。この日用意された餅は300個。通常使用される餅は紅白餅が一般的だが、この日は白餅の変わりにマシュマロが使用され、少しでも子どもたちが喜んでくれればと中村さんの心遣いがみられた。
「以前この場所には駄菓子屋があって子どもたちが集まる場所でした。建物が変わっても、これをきっかけに近所の方々が集う場所になってくれれば」と餅まきに対する想いを話してくれた。完成後は庭でハーブなどの植物を育てながら、住居兼飲食店にする予定だという。

編集部 福里

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