竹富島のお祭り(祭祀)

豊年祭へ

竹富島が好きで通い始めてちょうど4年になります。その間、いくつかのお祭りに出合いました。どのお祭りも神司と公民館、そして島民が大切に伝統を守っています。
 7月31日、8月1日は竹富島の豊年祭でした。竹富島の豊年祭は2度目。2年前に民宿のお母さんと一緒に神様へのお供え物(シュナイ)を作った楽しかった思い出が忘れられず、今回も2泊3日で竹富島を訪れました。7月30日は豊年祭前日、シュナイづくり。決して特別な食材を使う訳ではないこのご馳走は本当においしい。神様がいただくものだから? 民宿のお母さんが心をこめて丁寧につくるからこんなにもおいしいのでしょうか。食材を刻んだり、ゆでたり、味つけしたり…ムッチャネーをつくったり、やはり楽しかった。豊年祭初日、7月31日は島民がそれぞれ属する大山の御嶽に集まって行われるオンプイがあったり、2日目、8月1日は“神司と公民館”そして“島民”とのかけあいガーリーがあったり。ガーリーは見ているだけでこちらも楽しくなる。みなさんのにこやかな顔と踊りが、豊年祭のよろこびをあらわしているようです。観光客に(積極的に)披露するお祭りではないけれど、2日間にわたり、島内に太鼓やドラの音が響き、豊年祭の儀式が着実に執り行われていることがわかる。生活に密着しているからこそこのお祭りに私は感動するのだろう。この伝統が長く続くことを祈っている。 
 豊年祭後はショーロ(お盆)、結願祭、十五夜祭、種子取祭とつぎからつぎへとお祭りは続く。まだ見たことのないものもある。いつかまた、次はどのお祭りに出合えるだろうか。

中野 節子

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